発達障碍児の子育てに悩んだら
顔をいつも太陽の方にむけて、
影なんて見ていることはないわ
- ヘレン・ケラー -
「どうして自分の子どもが・・・」
「障害とどう向き合っていいかわからない」
「誰も助けてくれない・・・」
ただでさえ難しい子育て、
そこに自分のお子さんが発達障害をもつ事実・・・
私が教員時代、上のような悩みを持ったお母さん方と
何人もお話してきました。
発達障害のお子さんの子育てで悩むお母さんに多かった悩みが
「私のせいで」「どうしたらいいのかわからない」
「自分の育て方が悪かったから・・・」
といった自分を責めてしまうのもでした。
ですが最初にこれだけは言いたい、
あなたは決して悪くない と
現在ではインターネットが発達して
様々な子育て論が溢れかえっています。
特に専門家のお医者さんや教育学者の先生、
子育てママやママタレのブログなど
専門的で実践的な情報が
いくらでも手に入ります。
しかし多くのそういった情報が
「こうあるべき」 といった理想論や
「こうしなくてはいけない」 という
ある種の強迫性を持ったものが多いと
私は思います。
私がこれまでお話してきたお母さん方の多くは
根が真面目で、勉強熱心でした。
しかしそのような人ほど、
現実の理想の差に苦しんでしまっているようにも思えます。
私はこれまでの問題を抱えた子ども達の教育、
心理カウンセラーとしての学びから
自分の心を軽くする ことが
幸せな子育てにつながると考えました。
最新の脳科学によると人間は
「どうして私だけ」「何をやっても上手くいかない」 などの
ネガティブな感情に支配されてしまうと
適切な行動がとれなかったり、
目の前にある「答え」に気づけなかったりと
悪い行動パターンに陥ってしまうことがあります。
逆に
「今日は気分がいい」「上手くいく気がする」 など
前向きな心になっていると
どんなに難しいと思っていた問題でも
すんなりと解決できてしまうことも多くあります。
そして何より、心のありようで
同じ行動、同じ結果に対して
違った受け止め方ができるようになるのです。
特に発達障害のお子さんに関しては、
子育てのポイントを抑えつつも、
自分を許す子育ても重要になってくるのではと思います。
お子さんの教育にとって
最も大切な事のひとつが
お母さんが正しい愛情を注いでくれることです。
そして正しい愛情とは
こうしなくてはいけない という
行動、態度、テクニック、手法、マニュアルではなく、
あなたのお子さんのためにと
あなた自身の心の底からくる
本当の愛情なのです。
そして正し・本当のい愛情を見つけるためには
自分の心が前向きでなくてはなりません。
後ろ向きな心を持つと
その場かぎりの方法を見つけようとします。
そして、その場かぎりの方法では
また同じ問題が繰り返されることになってしまいます。
それに対し、
前向きな心があれば
お子さんをもっと理解しようという気持ちが出てきます。
理解するには愛がなくてはできません。
前向きな心は愛を呼び、愛は理解を呼び、
理解こそが幸せな家族関係を築くのです。
9人の子どもと36人の孫をもつ
スティーブン・R・コヴィー博士は
世界的な名著「7つの習慣」の中で、
理解してから理解される
と言っています。
機械工学の世界で「遊び」という言葉があります。
これは歯車などの部品の「隙間」の事を言います。
この隙間があるからこそ、
機械はスムーズに動くことができるようになります。
そして人間の「心」にも「遊び」が必要なのです。
あなたは何度もお子さんの事を考えては悩んでいたと思います。
それはあなたの深い愛情からくるものだと思います。
ですが、自分を責めたり理想を追いすぎると
心に遊びがなくなってしまい、
心の歯車が回らなくなってしまい、
ストレスなどから心の病に陥ってしまうこともあるのです。
発達障害のお子さんの教育に関しては
障害の特性を知り、適切な子育てをすることも大切ですが、
それと同じように
自分の心をコントロールすることも大切なのです。
発達障害は一生付き合っていかなくてはならない障害です。
しかしだからといって
あなたが一生、あなたが身を削る必要はないのです。
理想論や根性論ではなく、
心理学、脳科学から導かれた
ラクになる子育てで
あなたの心を軽くすることが
今よりもっと良い子育て教育につながるのではないかと願っています。