発達障害でも勉強に集中できる方法
発達障害のお子さんは外からの刺激に敏感です。
また長時間の集中も苦手ですので、
作業をさせる時は
集中できる環境づくりをして
短い集中でもできる作業量にしてあげましょう。
1:余分な刺激を減らした環境づくり
発達障害のお子さんの多くは
ADHDに代表される多動性や衝動性を持っていて、
自分で自分の行動をコントロールすることが苦手、
つまり気になったものに注意が向いてしまいがちです。
教室での勉強を例にとりますと、
机の上のもの(教科書など)以外のものが目に触れないようにするため、
窓際の席を避ける、掲示物が見えずらい席にするなど
目に入る情報を制限すると効果的です。
ご家庭の場合、
机の上には勉強道具以外の物は見えない場所にしまう
マンガやおもちゃを手の届くところに置かない などするとよいでしょう。
また音に対しても敏感な場合があります。
よく音楽を聴きながら勉強するお子さんもいますが、
発達障害の場合は音楽の方に注意が移ってしまいがちなので
できるだけ静かな環境を用意してあげた方が集中力が増すと思います。
また環境音(車の音や足音など)にも反応しがちですので、
お子さんが勉強に集中する時間は
あなた自身も静かに見守ることが重要です。
私のおすすめは
お子さんが勉強している間は一緒に勉強をすることです。
お子さんの目に入らない位置(イスの後ろ)などで
静かに読書などをしながら見守り、
集中が途切れてしまったときは
お子さんの体にそっと触れるなどすることで
再び集中できるようになります。
大切な事は、あなたが一緒に勉強することで
勉強をする見本を示すこともできますし、
一緒の時間が増えることで愛情や信頼関係も増していくと思います。
一緒に勉強ができない場合は、
できるだけ大きな音をたてたりしないように注意してあげましょう。
よくリビングで勉強をすることが推奨されますが、
発達障害の場合は周りの環境に影響されやすいので
あまりオススメできません。
例えば勉強している横でお皿を洗うなどすると
お皿のこすれる音や水の音などが気になってしまう場合もあります。
間違ってもお子さんが勉強している横で
あなた(旦那さま)がテレビを観ているような事が無いようにしましょう。
短い時間を決めて集中する
発達障害のお子さんに
いきなり長い時間を集中させることは難しいです。
まずは10分や15分など短い時間を決めて、
その時間で集中して作業をさせましょう。
もし注意・集中が途切れてしまった場合は無理に作業に戻すのではなく、
「5分」など時間をキチンと決めて自由にさせてあげると良いでしょう。
発達障害のお子さんは
時間という感覚を認知するのが苦手な場合も多いです。
(15分がどの程度か認識できない)
また、「後でね」「ちょっと」「少し」というような
曖昧な表現も理解すことが難しいので、
「5分」など具体的な時間を示してあげ、
実際にタイマーなどで計ってあげると良いでしょう。
短い時間に集中力を続かせるためにも工夫が必要です。
発達障害のお子さんは
一度にたくさんの課題を与えられると
混乱してしまう子も少なくないので、
課題を少しずつ与えるのも方法も効果的です。
例えば宿題で
算数の問題が10問だされたとします。
始めから全部の課題を与えるのではなく
2問ずつなど小分けにすると
課題に取り組むハードルが低くなり、集中しやすくなります。
そして少しずつでも課題をこなすことができたら
キチンとほめてあげることも大切です。
少しずつでも課題をクリアできたという
達成感を積み重ねることによって
お子さんの自信や意欲につながっていきます。
お子さんの自信や意欲が高まってくれば
徐々に集中できる時間も伸びてくるので、
課題をやらせることだけを目標とするのではなく、
お子さんの肯定的な自己イメージを養う機会でもあると捉えると良いと思います。
まとめ
発達障害でも集中して勉強するための方法
- 目や耳から余計な情報が入らない環境づくり
- 短い時間で作業に集中させる
- 時間の指示は具体的に
- 集中力が途切れたら、体にそっと触れたり、時間を決めて自由にさせる(作業を強制しちゃだめ)
- 課題は少しずつに分けて行う
- 少しでも課題ができたらほめてあげる